米国の不妊治療専門医Panayiotis Zavos氏が、14個のヒトのクローン胚(はい)を作ることに成功し、このうち11個を4人の女性の子宮に移植したことを、22日付の英紙インディペンデント(Independent)に発表した。
Zavos医師によると、結果的に、胎児が生存の可能性のある妊娠に成功した女性は1人もいなかったそうだが、今後1~2年のうちに、クローン赤ちゃんが誕生する可能性を伝えている。

哺乳類のクローンを生み出す方法は、大きく分けて2つに大別される。一つは受精後発生初期の胚の細胞を使う方法、もう一つは皮膚や筋肉など成体の体細胞を使う方法だ。
今回のZavos医師は、羊の「ドリー」を誕生させたのと同様に、体細胞を用いたクローン技術を使用している。

幹細胞を取り出すために試験管でヒトクローン胚を作成した科学者は多い。実際に人間に移植する研究者はほとんどいない。しかし、Zavos医師は、ヒトクローン胚を実際に女性の子宮に移植してしまった。その結果、多方面から様々なの意見が飛び交っている。

しかし、クローン技術の人間への応用は、可能性も秘めている。例えば、移植用臓器を作製する場合、患者が自分の細胞を使って臓器移植に必要なクローン臓器を作製できる可能性も考えられている。ただし、クローン臓器のみを産出する技術は現在はなく、今少し議論の余地はある。
けれども、不妊治療や移植などの社会からの要望に応えられる可能性が高く秘められているからこそ、クローン技術に関連する研究は盛んである。安全に使われるようになる日が来ることが望まれる。