こいのぼりは、色を付けた後、色止めのために接着剤を塗る。

そもそも、私たちが普段美術の時間などに使う絵の具は、色の粉(顔料)と画面へ接着する為の接着剤(メディウム)を混ぜ合わせた物だ。だから、色が紙に接着し、長い間その絵画を楽しむことができる。
しかし、こいのぼりや日本画などは、色の粉(顔料)と接着剤が別々になっている。そのため、色止めするための接着剤が必要となる。それが、「膠(にかわ)」というものです。

膠は、動物の皮や骨などを原料として、これを水と共に加熱して製造される。これを聞いて、身近な食べ物をイメージができるだろうか?
膠の正体は、女性の大好きな成分である。

例えば、ゼリーのもとであるゼラチン。ゼラチンも動物の皮膚や骨、腱などに熱を加えることで作られる。皮膚や骨などにある細胞と細胞を結合・接着しているコラーゲンを抽出したものだ。実は、このゼラチンと膠はほぼ同じもの。「膠=コラーゲン=ゼラチン」なのだ。
日本では、主に食品や医薬品などに使われる純度の高いものをゼラチン。日本画の画材および工芸品などの接着剤として利用する精製度の低いものを膠と称している。

混ざり物が多いいと臭いますが、湿度や温度に応じ伸縮し、ひずみが出ない。そのため、絵画の他にも、高級な家具や楽器は膠で接着する。 この点について膠に勝る接着剤は、まだ見つかっていないと言われている。

膠と聞くと、普段親しみのない人は、伝統芸能などで使われそうな特殊な材料に思う。
けれども、その正体は、抜群の能力をもつ、ゼリーのもと、若さ・美肌のもとであるコラーゲン。
私たちの身近には、高性能のものがたくさんある。