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5月5日は端午の節句。
子どもの日と言えば、「こいのぼり」。真鯉や緋鯉が泳いでいる風景が心温まる。
そこで、5日までの間、こいのぼりに関するサイエンスをご紹介する。
祖父母から受け継ぐこいのぼりを見たことがあるだろうか?真っ白な木綿に、墨や天然染料でウロコが描かれているこいのぼり。50年たっても、日焼けをせずに残っている。なぜだろうか?
古くからあるこいのぼりは、職人が細部まで手作業で作っており、下絵を描き、ウロコを一つ一つ手作業で繰り返し色をつけたし描かれる。
下絵と色塗りの間の工程に秘密がある。それは、生の大豆の粉を水で溶いた「豆汁」(ごじる)と呼ばれる汁を塗っているのだ。
豆汁は、こいのぼりの日焼け止めクリーム。豆汁は緑豆に25%程度含まれる植物性タンパク質を発酵させたもので、北京の伝統的な栄養食品のひとつで、少し酸味がある飲料だ。
豆汁を塗ると、大豆に含まれる脂質の一種「レシチン」が紫外線を熱に代えて逃がすので変色が起こりにくくなる。紫外線から守り、日焼けを予防していた。
実は、このレシチンという成分は、私たちが使う日焼け止めクリームにも使われている。
ゴールデンウィークまっただ中、皆さんどこかへ出かけたでしょうか?また出かける予定は立てていますか?
今日は、大型連休には付き物の「道路の渋滞」に関するサイエンスをご紹介します。
工事による渋滞、事故渋滞、自然渋滞など高速道路を通っていると、様々な渋滞に出くわします。今回ご紹介するのは、自然渋滞です。渋滞に巻き込まれて、「行く先に事故があるのだろう」と思っていると、実際には行く先に何もない・・・、ある地点を過ぎると自然に動き出すあの現象です。
自然渋滞はなぜ起こるのでしょうか?
そんな疑問をサイエンスで解き明かす研究が「渋滞学」です。
渋滞学では、車や人を“粒子”と捉えて考えます。
粒子というと、物質を構成する基本構造であり、それ以上分割できないもので、最近では素粒子などの言葉もよく聞きます。粒子の動きは、作用=反作用の法則で通常考えられます。
しかし、車や人は、その法則に充てはまりません。自分自身で動くことのできる「自己駆動型」の粒子なのです。
ただし、その動きは一次元的で、一次元を動く通常粒子の動きと同じ理論で考えることができるのです。
そのため、今までの粒子運動に関する計算式をもとに、自己駆動型粒子の速度を推測する計算式を導き出すことができています。
車をその計算式で計算すると、最高速度が時速100kmの高速道路では、車間距離が40m以下になると渋滞することが確認されました。40mなら10分以内で渋滞状態へと移行すると推定され、これは実測データとも一致しました。
ただし、車間距離が40m前後には、渋滞に至るかどうか「微妙な状態」が存在することも新たに分かってきています。そのような状態では、車間は詰まっていますが、時速70km~80kmの速度で走っています。しかし一台がちょっとブレーキを踏むだけで、たちまち渋滞になるのです。
名古屋大学では、学校の校庭に円形を描き、22台の車を使って実際に実験をした取り組みもあります。
全ての車に時速30kmで走ってもらっているのに、渋滞が起きてきているのです。
(名古屋大学の取組みはコチラ)
こうした渋滞の考え方は、車だけではなく、他にも色々と応用できます。
例えば、生物の生体内を考えてみます。生物の構成要素である細胞内で、ミトコンドリアや小胞が移動する際には、分子モーターと呼ばれる物質を輸送する役割を持った分子が活躍していることがわかってきています。これは、微小管と呼ばれる道を、キネシンやダイニンという名の分子モーターが自ら動いていきます。拡散して広がっていくわけではないのです。
分子モーターの動きが滞ると、それが様々な病気を引き起こします。例えば、神経疾患やアルルハイマー病の発症にもつながると言われています。
分子モーターの輸送システムを、渋滞学と同様に計算することで、分子モーターの動きを理解し、治療法や予防法の開発へ繋げることができるのです。
また、生物だけではなく、身の回りの現象でどのような渋滞があるかと考えてみましょう。意外と身近に渋滞学を応用できるものがあることに気付きます。
例えば、レジの長い行列、災害時の避難経路の渋滞シーン、工場で在庫がたまること。他にも、会社でなかなか出世ができないなども、人事の渋滞。アリの行列ですら、混むと速度が低下することがわかってきています。
渋滞は、嫌なことばかりイメージしがちだが、感染症の広がりを止めるという渋滞現象を作ることもできます。渋滞の仕組みを理解すると、解消することも起こすことも可能になるのです。
渋滞という現象面に着目し、そのしくみや解消方法を数理科学の力で分野横断的に研究する新しい学問として、今後も注目していきたい研究です。
文献
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1473-11.pdf
数理解析研究所講究録1473 巻2006 年164-175
東京大学 西成活裕
牛の全遺伝情報(ゲノム)を解読し、牛乳の生産などに関する遺伝子を解析したと、24日付の米科学誌サイエンスに発表された。
研究チームは、日本の畜産技術協会付属動物遺伝研究所(福島県西郷村)を含む国際研究チーム。
研究成果は、牛乳や牛肉の品質、生産効率の向上のほか、哺乳類の進化過程の解明に役立つと期待されている。
牛は、羊やヤギなどと同じ反芻(はんすう)動物で、胃が4つあり、胃に生息する微生物の力を借りて草を消化し、栄養にしているのが特徴。反芻動物のゲノムがほぼ完全に解読されたのは初めて。
解読対象は英国原産の肉用牛ヘレフォード種で、常染色体29対とX性染色体。たんぱく質を生み出す遺伝子は少なくとも2万2000個と推定された。同じ哺乳類の犬、ヒト、マウス、ラット、オポッサム、カモノハシと比べると、犬が最も近縁で、次いでヒトが近かった。2万2000個のうち約80%がヒトと共通であることが判明されている。

(米農務省・イリノイ大提供)
発表された科学誌「Science」での論文
ウシのゲノム配列:反芻動物の生態学と進化の窓口
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/324/5926/522
タイトル『全ゲノムにおけるSNP変異の調査からウシ品種の遺伝的構造が明らかとなる』
http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/324/5926/528
東京四谷で、中学校・高等学校の先生向けの実験研修を株式会社リバネスが開催します。
今年のテーマは「授業でできるノーベル賞技術」。
2008年に日本人研究者下村博士がオワンクラゲの蛍光タンパク質(GFP)による研究でノーベル賞を受賞したことは記憶に新しいですね。
そこで、今年度1回目の研修では、蛍光タンパク質の遺伝子を用いて、遺伝子組換え実験を行います。
参加した方全員に実験を体験して頂き、若手研究者が最近の研究動向なども含めて紹介しますので、ぜひご参加ください。
詳しくはこちら →http://www.kyouikuouen.com/recruiting/item_77.html
国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中の宇宙飛行士若田光一さんが、日本実験棟「きぼう」の窓から日本列島を撮影した動画が、24日金曜日に公開された。
若田さんは9日に、きぼうの船内実験室ある窓の一つから、ビデオカメラで地球を撮影した。ちょうど日本上空を通過する時間帯で、約6分間の動画には四国や東北地方、北海道の地形がはっきりと映っていた。宇宙航空研究開発機構のホームページで公開されている。
(動画:http://brd.dailynews.yahoo.co.jp/SIG=12b1kksqt/EXP=1241238186/*http%3A//iss.jaxa.jp/library/video/jp_from_kibo_200904.php)
また、若田さんが地上とライブ交信するイベント「若田宇宙飛行士と10万人の宇宙飛行士」が、埼玉県にある青少年宇宙科学館にて24日に行われた。
参加した少女から、「宇宙からさいたま市は何色に見えますか」と質問。
若田さんは「灰色に見えます。大都市はだいたい灰色です。アスファルトが多いからだと思います」と答えた。
また別の子が、「宇宙から見た日本はきれいですか」と聞くと、若田さんは「青い海に囲まれ、緑が豊富。富士山もきれいで、ふるさとの日本が一番美しく見えます」と答えた。
ガガーリンの「地球は青かった」で有名な美しい青い惑星地球。
宇宙に行ったことのない私たちには、なかなか想像できないが、一つ一つの国や地域を見てい行くと、それぞれオリジナルの色が見えてくるのだろう。
ISSをはじめとする宇宙研究がすすみ、世界の人が宇宙旅行をしてふるさとの色を見る日がくることが待ち遠しい。