教育応援プロジェクト

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教育応援プロジェクトvol.2 世界天文年

教育応援プロジェクト創刊に寄せて

科学の原点に興味の源泉あり
「なぜ」という問いは、経験と、知識の積み重ねによって生まれる。なぜならこれから新たに出会うものと、これまでに出会ったものとの比較によってはじめて、その問いは生まれるからです。今回の制作にあたり、高校、大学など多くの先生と出会うことができました。先生方とのお話の中で気づいたことは、「基礎を学び、多くの知識を得ること=知識の詰め込み」と単純に捉えるのではなく、目の前の物を観察し、たくさんの事例を知り、多くの驚きと出会うことがスタートなのだということ。科学の原点を伝え、本当におもしろい科学の入口へ子ども達を連れて行くところまで、教育応援プロジェクトがたくさんの出会いときっかけを提供する一助になれば幸いです。
編集長 楠 晴奈

コンテンツ一覧

物理も化学も生物も、はじまりは「宇宙」
~すべての人が、空を見上げる年~

2009年は、ガリレオが人類で初めて望遠鏡で月を見上げてから400年の年であり、「世界天文年」と言われています。ガリレオは口径6cmの望遠鏡で月の凸凹を発見しましたが、現在、望遠鏡技術は飛躍的に発展し、400年前には考えられなかったほど遠い天体を観測できるようになりました。様々な惑星や恒星の精密観測により様々なふしぎが謎とかれてきています。また、今世紀最大の皆既日食が見られる年として、世界中が宇宙を見上げ、想いを馳せる年になることでしょう。また、地上約400km 上空に建設が進められている巨大な有人施設、国際宇宙ステーション(ISS)では、宇宙への人類の進出を目指して、物理学、生物学、化学、あらゆる分野の研究が行われています。宇宙を見上げるのは、天文学者だけではないのです。
世界が宇宙に注目するこの年、空を見上げて新しい発見をしてみませんか?
(写真撮影:福島英雄

物理も化学も生物も、はじまりは「宇宙」~すべての人が、空を見上げる年~

~第一回:太陽を見上げて授業をしよう~

太陽から熱エネルギーが届くおかげで、わたしたち生命が地球に存在する。気温を左右する熱や光を届ける他、オーロラや磁気嵐などを起こしているのも太陽だ。その太陽は、さまざまな不思議な現象で満ちあふれている。約1,600万度の太陽内部で起こる核融合によって発生するエネルギーが非常に時間をかけて約6,000度の表面に伝わる。表面の近くでは,ガスが対流運動をすることで、熱が運ばれている。通常、外に熱が伝われば、温度は下がる。しかし、表面から2,000km以上上空にあるコロナは、100万度以上の高温になっている。太陽最大の謎と言われる「コロナの加熱」。この不思議に迫る。
(写真:宇宙航空研究開発機構 清水敏文准教授)

宇宙教育プロジェクト本格始動! 『Seeds Comes Back!&Think Space&Plant』

全国の学校が参加できる宇宙教育の「タネ」配信中!
2008年7月21日からスタートした宇宙教育プロジェクト。国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟に半年間保管した植物の種子と、地球上に保管した同種の種子を全国の中高生に配布し、比較・調査するプロジェクトである。2008年11月15日に「ミヤコグサ」の種子が宇宙へ飛び立ち、来る2009年6月に若田宇宙飛行士と共に地球へ戻ってくる。本プロジェクトには全国から多数の応募があり、20の参加校が決定した。しかし、本プロジェクトは調査に参加する学校だけのプロジェクトではない。全国の中高生が宇宙を通して研究に興味を持ち、科学への好奇心を育むチャンスとして、多くの学校で本プロジェクトが発信するイベントやコンテンツを楽しんで頂きたい。
宇宙や植物をキーワードに、サイエンスに対する興味を引き出す “タネ”を様々な形で発信しています。
(写真提供:NASA/JAXA)

NASAへ行って感じた世界の中の日本の活躍

2009年3月9日宇宙教育プロジェクトに参加する、相模女子大学高等部の宇田川紗良先生は、同校生徒の中優月さんとともにケネディー宇宙センターへと旅立った。先生は普段から研究のプロセスや探究の魅力を伝えることに力を入れている。学校の中で研究体験ができることに魅力を感じ、宇宙教育プロジェクトの参加を決めた。今回は、プロジェクトに参加する生徒に臨場感ある話をしたいという想いで、アメリカまで足を運んだ。

宇宙教育プロジェクトサイエンスフォーラム開催
初公開!若田宇宙飛行士から中高校生へのビデオメッセージ

2009年6月、「きぼう」に保管された宇宙種の帰還を記念して、中高生向けに北海道から沖縄まで全国12箇所で「宇宙教育プロジェクトサイエンスフォーラム」を開催します。地域で活躍している大学や企業の研究者・技術者が、中高生向けに先端の研究を紹介します。さらに、「きぼう」にいる若田宇宙飛行士から子ども達へのビデオメッセージがフォーラム参加者にのみ特別に上映されます。フォーラムは全国全ての学校が参加可能。2009年夏、「宇宙」というキーワードで全国が沸き立つこの機会に、生徒と共に「今」のサイエンスを学びに出かけてみてください。
(写真提供:NASA/JAXA)

先端科学教育やっています

経験を一歩踏み出す糧に

淑徳SC中等部・高等部は、中高一貫の女子校だ。中学理科、高校生物を担当する吉岡先生は、数多くの実験や、企業や公共施設と積極的に共同授業をする。経験させる内容は様々。中学理科では、「動物は、環境によって形が違う。」をテーマに、上野動物園で解説員を交えて動物を観察する。高校ではウニの受精や遺伝子組換え実験など基礎から応用まで実験をどんどん取り入れる。穏やかな笑顔からは想像できないほどアクティブな先生に、アイデアある授業を生み出す秘訣を探った。
(写真:淑徳SC中等部高等部 吉岡先生)

特別なコースは作らない、それが日比谷方式

「たくさんのチャンスがあり、将来の自分を見つける場所として、日比谷高校に来てよかった、と言ってもらえる学校にしたい。」と、2007年度から始まったSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の担当教員である佐藤先生は話す。5年間のプログラムを通して「将来のノーベル賞受賞者を育てよう!」という壮大な目標を掲げ、理科や情報科の教員全員の地道な努力と教育理念によって実施されるプログラムが、大きく生徒を動かしている。
(写真:都立日比谷高等学校 佐藤先生)

「科学」を出発点に、広い視点を培う

5年前よりSSH指定校となった同校は、東海大学の建学の精神「思想を培う教育、文科系と理科系の相互理解をめざした教育」を受け継ぎ、科学と社会、科学と他分野をつなぐ取り組みを積極的に行っている。その中心で活躍するのが、田中先生と野崎先生だ。
(写真:東海大学付属高輪台高等学校 野崎先生、田中先生)

自由のある私立だからこそ、挑戦できることに取り組む

インターナショナルバカロレア(IB)は世界標準カリキュラムとしてスイスにある国際バカロレア機構が作る「学習指導要領」だ。世界125カ国で2千校以上が導入している。「SSHの取り組みがスタートして7年、高大連携や海外体験など様々な取り組みが他校では始まっている。玉川学園ならではの取り組みをしたい。」昨年度からSSH指定校となった玉川学園(平成21年3月にはIBの9才から16才対象のMYP:ミドルイヤーズプログラム認定)の渡邊先生をはじめとする教員陣はIBを導入した新しい試みに挑戦することを決めた。
(写真:玉川学園 渡邊先生)

教育応援プロジェクトで科学教育をもっと楽しく!

進む、大人の理科離れ
「理科が好き」と答える生徒の割合は国際平均から大きく下回ることを紹介しました。しかし、一方で大人の理科離れも課題となっています。図1の通り、冷蔵庫が冷える仕組みや花粉症の薬が効く仕組みなど、多くの大人が身近な技術を知らないと答えています。図2のとおり、大人の学力と子どもの学力は比例しています。しかし、日本だけが子どもの学力に対して大人の学力が大幅に低くなっているのです。
(写真:ニッピ株式会社 山本さん)

プラスワンサイエンス

リバネス教育・教材開発事業部活動報告

若手研究者による、出前授業を開始して7年。大学や企業研究者とともに、最先端のサイエンス・テクノロジーを伝える出前実験教室や科学教材、科学雑誌の開発を行っています。今後も先生方と連携し、子どもたちの科学への興味の種を育む活動を応援していきます。

新連載 電力館で授業をしよう!

「進化し続ける火力発電」
私たちが使う電気の70%近くは火力発電により賄われている。火力発電というと古くからある発電方法、というイメージがあるが、より効率よく発電をするため、日々進化を続けているのです。
(写真:火力発電タービン 写真提供:電力館)

「リバコミ!」第2回 赤いオーロラ

カーテンのように極地の夜空にたなびくオーロラ。そんな美しいイメージとは裏腹に、昔、オーロラは“不吉の前兆”と考えられていました。日本でも、藤原定家が『名月記』に「北の空から赤気(オーロラのこと)が迫ってきた。白い箇所が5ヶ所ほどあり、筋も見られる。恐ろしい光景なり。」と詠っています。「赤いオーロラ」とはどういうことでしょうか。神秘的なこの現象は、太陽が深く関係しています。
(写真提供:銀河の森天文台)

研究用の測定器を教材に~見えないCO2を見る技術~

温暖化が取り立たされ、CO2の削減に関するニュースがよく聞かれるようになったが、目に見えないCO2はまだまだ私たちには遠い存在だ。乾電池で1ppm(大気中に0.0001%含まれることを示す値)という研究所並みの精度でCO2測定できる機器を開発した株式会社ユー・ドム。開発を通して見えてきたものについて開発者の中嶋さんに伺った。
(写真:株式会社ユー・ドム 中嶋さん)

大学教育最前線

やりたいことは必ず見つかる―12の学科を持つ日本大学理工学部―

「ロボットはどうやって動くの?」「建物ってどうやって作るのだろう?」そんな身の回りにある「もの」のふしぎ、これに答えてくれるのが、日本大学理工学部の「CSTサイエンスアカデミー」だ。200以上用意されているテーマに沿って教員が講師として近隣の高校に出向き、それぞれの研究内容に沿って、高校生たちの好奇心に答えている。また、2日間にわたるオープンキャンパスや月に数回開かれるウィークリーカレッジなど、社会と大学での学問を結びつけ、興味のきっかけを作る場を多く提供している。徹底して「大学の学問への入口」をつくる教育をおこなう背景には、「なぜ、学ぶのか」を徹底して考えさせる同校の教育理念が貫かれている。
(写真:日本大学理工学部 学部長 滝戸先生)

現場に足を運び、手を動かして掴み取る学び

5キャンパス9学部を有する帝京大学の大黒柱を35歳の若さで務める冲永学長。自身もエンジンに興味を持ち、流体工学の分野で研究を行ってきた。研究の経験を活かした大学運営と、帝京大学宇都宮キャンパスにおける教育理念とはどのようなものだろうか。
(写真:帝京大学 学長 冲永さん)

イベントピックアップ

帝京大学オープンキャンパス大学の魅力を味わおう

目的に合わせた2種類のオープンキャンパスで、充実の一日に!平成20年度に開設した医療技術学部柔道整復学科など、地域に密着した宇都宮キャンパスの様子を知るチャンスの1日。目的に合わせて2つのイベントが実施されます。7月は本物のジェット練習機や水素燃料電池で動く車などの施設・設備の見学や、およそ30人の教員が用意したものづくりや実験を体験することができます。一方、8月は英語・国 語・数学・物理・化学・生物の6科目の「過去問分析講座」や「志望理由書の書き方講座」など、入試対策について知ることができます。先端の研究に触れ、大学生活を知る、夏休みの充実した1日に、ぜひ生徒の皆さんとご参加下さい。

第12回先生向け無料実験研修
授業でできる先端科学実験 ~PCRによるDNA鑑定実験編~

「先端科学の情報を知りたい」「新しい実験を授業に取り入れたい」という先生の声から、株式会社リバネスでは先生向け無料実験研修を定期的に開催しています。

カフェで気軽にサイエンス 大人のサイエンスカフェレポート

今日の講師は、抗体を利用した、注射のいらない「貼る・塗るワクチン」について研究をしている北里大学助教の井上さん。貼るだけで、感染症の危険もない、ということで精力的に研究を進めています。「抗体を最初に発見したのは、北里大学の創設者・北里柴三郎先生。じつは結構やんちゃだったらしいですよ~。」という軽快で気さくな話し方が井上さんの持ち味。ついつい引き込まれてしまいます。
(写真:北里大学 井上さん)

科学の楽しさを伝える、科学オリンピック

「科学オリンピック」とは「数学」「化学」「生物」「物理」「情報」などの分野で世界70カ国の中・高校生が参加する科学の祭典です。2009年に「生物」、2010年に「化学」の国際大会が、日本で初めて開催されます。国際大会に出られるのは国内大会の優秀者だけですが、国内大会は日本中の科学好きの中・高校生ならだれでもチャレンジできます。「自分を試す」というだけでなく、科学の興味を広げ、新しい仲間との出会いの場所として、多くの高校生に知ってもらいたいイベントです。
(写真提供:科学オリンピック)

チャレンジのきっかけを作る×科学を楽しみながら、自分を試す
千葉県立船橋高等学校 石井規雄先生 × 大月亮太さん

学校で特別講座を設けていると聞き、オリンピック強化選手の養成をイメージしていた。しかし、原動力になっていたのは先生の「生物を好きになってほしい」という願いと、生徒の自発的な科学への興味だった。「生物学オリンピックに挑戦したい人はいないか?」という先生の言葉をきっかけに挑戦を決め、2年目に国際大会の代表選手に選ばれた大月くんと、声をかけた石井先生にお話を伺った。
(写真:左 千葉県立船橋高等学校 大月くん/右 千葉県立船橋高等学校 石井先生)

世界標準の「化学」を子どもたちへ

化学の研究に携わってきた渡辺先生は、1986年、初めて高校化学の教科書作りに携わったとき、高校では大学の化学とまったく切り離されたものを学んでいることに気づいた。高校まではおなじみの「?」や「l」の表記も、授業で覚えた「イオン式」も大学では使わない。その経験が、高校までに学ぶ化学に疑問を感じたきっかけとなった。以来、化学オリンピックの実行委員長として、化学を学ぶ魅力についてメッセージを発し続けている。
(写真:化学オリンピック実行委員会委員長 渡辺先生)

2009年生物学オリンピックが日本で開催
生物学のヒーロー、ヒロインを目指せ!

国際生物学オリンピックは世界のおよそ60カ国・地域の中高生が参加する世界大会だ。そんな世界大会がいよいよ今年7月12日から日本で開催される。4名の日本選手が参加するオリンピックに向けて準備が進む中、実行委員長の沼田先生に大会への思いを伺った。
(写真:国際生物学オリンピック2009組織委員会実行委員長 沼田先生)

電気泳動法で発酵を見る

納豆、みそ、ワイン、パンなど、おいしい食べ物を生み出す、酵母菌。酸素のない所で酵母が行う「呼吸」が発酵です。グルコースが酵母内の酵素によってエタノールと二酸化炭素に分解されます。発酵食品のあの独特な香りは、発酵で作られたアルコールが有機酸と結びついてできるエステルなどにより作られているのです。酵母は酸素があるときはヒトと同じ好気呼吸を行いますが、嫌気呼吸を行っている時はアルコール脱水酵素が多量に生成されています。その実態を見ることができる方法が、『タンパク質電気泳動法』です。
(ロゴ:第20回国際生物学オリンピック)
(アトー株式会社は、第20回国際生物学オリンピックを応援しています。アトー株式会社はコチラ

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